医療営業データの実務

診療科で絞る医療機関の営業リスト|表記の違う科をまとめて選ぶ

循環器の機器なら循環器の施設、皮膚科向けの商材なら皮膚科の施設、というように、診療科は営業先を絞る最初の条件になります。厚生局が公開している診療科の一覧を施設ごとに集計し、どの科が何施設あるか、絞り込みで漏れが出やすい表記の違いを確かめました。

執筆・運営:ROZANOVA STUDIO / 内容確認:2026年10月12日。自社サービスの紹介を含みます。集計を使う箇所のデータ更新日:2026-10-12。

収録している診療科

診療科は、各地方厚生局の「コード内容別医療機関一覧表」に載っている、施設ごとの診療科の名称です。医療機関が届け出た科の名前をそのまま収録しています。

診療科が付いている施設は医科95,459施設(医科全体の99.9%)、歯科64,722施設(歯科全体の99.9%)です。薬局には診療科がありません。

診療科は、その施設がその科を掲げているという意味です。その科の専門医がいるか、その科の患者がどれだけいるかは分かりません。

医科で施設数の多い診療科

内科を掲げる施設がもっとも多く、小児科、リハビリテーション科、整形外科が続きます。多くの施設は複数の科を掲げているので、科ごとの施設数を足しても施設の総数にはなりません。

医科の診療科・施設数の多い10科。数値と条件は直後の表・本文に記載。
ROZANOVA STUDIO 作成。図を押すと拡大できます。

集計日:2026-10-12。施設が届け出た診療科の名称ごとに、施設IDで重複除去して数えています。1施設が複数の科を持つため足し算しません。

診療科(名簿の表記)施設数
内科58,326
小児科21,161
リハビリテーション科18,653
整形外科16,724
外科15,487
皮膚科15,003
精神科10,266
眼科10,236
消化器内科9,424
アレルギー科9,072
循環器内科8,909
循環器科7,077
耳鼻いんこう科6,889
心療内科6,617
泌尿器科6,537
放射線科6,329
呼吸器内科6,233
消化器科6,115
リウマチ科6,029
麻酔科4,708

同じ系統の科が、別の名前で載っている

名簿の診療科は、医療機関が届け出た名前のままです。そのため、同じ系統の科が古い名前と新しい名前に分かれています。たとえば「循環器科」と「循環器内科」、「神経内科」と「脳神経内科」、「耳鼻いんこう科」と「耳鼻咽喉科」です。

会員画面の診療科の絞り込みは、名前の完全一致です。「循環器内科」だけを選ぶと、「循環器科」とだけ届け出ている施設は出てきません。同じ系統の名前をすべて選ぶと、どれか1つを掲げている施設がまとめて出ます(重複は除かれます)。

1つの表記だけで絞ると、どれだけ漏れるか。数値と条件は直後の表・本文に記載。
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系統名簿の表記施設数
循環器循環器内科8,909
循環器循環器科7,077
循環器いずれか(重複除去)15,984
消化器消化器内科9,424
消化器消化器科6,115
消化器胃腸科4,576
消化器胃腸内科1,418
消化器いずれか(重複除去)20,604
呼吸器呼吸器内科6,233
呼吸器呼吸器科3,652
呼吸器いずれか(重複除去)9,884
神経内科脳神経内科2,296
神経内科神経内科3,456
神経内科いずれか(重複除去)5,714
耳鼻咽喉耳鼻いんこう科6,889
耳鼻咽喉耳鼻咽喉科296
耳鼻咽喉いずれか(重複除去)7,185
肛門こう門科2,043
肛門肛門外科1,569
肛門肛門内科178
肛門こう門外科114
肛門いずれか(重複除去)3,865

上の表は表記の違いの代表例で、すべてではありません。「消化器外科」「呼吸器外科」のように外科系の科は内科系とは別の科として扱い、この表には含めていません。選ぶ前に、会員画面の診療科の候補一覧で、近い名前の科と件数を確認してください。

歯科の診療科

歯科の施設は「歯科」に加えて、小児歯科・矯正歯科・歯科口腔外科を掲げることが多くあります。矯正の機器・材料や、口腔外科向けの器具の営業先を選ぶときの入口になります。

診療科(歯科)施設数
歯科63,623
小児歯科42,301
歯科口腔外科26,167
矯正歯科24,854

診療科と届出を組み合わせる例

  • 循環器の検査機器・遠隔モニタリング:循環器科・循環器内科の施設から始め、病院なら「ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術」や「心臓ペースメーカー指導管理料の注5に規定する遠隔モニタリング加算」などの届出で絞り込みます。
  • 内視鏡・消化器の消耗品:消化器内科・消化器科・胃腸科・胃腸内科をまとめて選び、病床の有無や規模で分けます(病床数で分ける方法)。
  • 精神科向けのシステム・サービス:精神科と心療内科を両方選び、地域で分けます。精神病床のある病院に絞るなら、病床数欄も使います。
  • 皮膚科・美容の機器や化粧品:皮膚科に加えて美容皮膚科・形成外科も確認します。保険診療の名簿なので、自由診療だけの施設は載っていません。

届出を組み合わせる手順はAND・ORで施設基準を絞り込むにまとめています。診療科は「いずれか」で、届出は「すべて」や「いずれか」を選んで組み合わせます。

リストに使うときの手順

  1. 商材に合う科を決め、会員画面の候補一覧で同じ系統の別表記を探して、すべて選びます。
  2. 地域・区分・届出を足して、施設数が営業できる規模になるまで絞ります。
  3. CSVを出力します。末尾の「診療科」列に、その施設の科が読点区切りで入っています。既存の列の位置は変わりません。
  4. 既存の顧客と照合してから候補リストにします(名寄せと既存顧客の除外)。

スポット購入のCSVにも、同じ「診療科」列が末尾に入っています。Excelでこの列にフィルターをかけ、「循環器」を含む行を選ぶと、表記の違いをまとめて拾えます(CSVを壊さず取り込む手順)。

提案の前に別途確認すること

診療科は一覧表の時点の値です。科の追加・廃止がすぐ反映されるとは限りません。医師の人数、専門医の有無、外来の曜日、科ごとの患者数は収録していません。

科を掲げていても、その科の診療が中心とは限りません。内科のクリニックが小児科も掲げる、といった例は多くあります。施設のWebサイトなどで、提案の前に診療の中身を確認してください。

この抽出が合わない場面

専門医のいる施設だけのリスト、診療実績の多い順の並べ替え、自由診療だけの美容クリニックの網羅には使えません。患者向けの病院の案内でもありません。

出典・集計方法と次の確認

出典:厚生労働省 各地方厚生局『届出受理医療機関名簿』『コード内容別医療機関一覧表』を当方が集計・加工。一覧表の診療科を、医療機関コードで名簿の施設に結び付けて収録しています。科の名前は一覧表の表記のまま、言い換えや統合はしていません。

原本の版は局ごとに異なります。収録範囲と原本の対象時点、項目・欠損率をご確認ください。商材との適合や営業効果は未検証です。

制作:ROZANOVA STUDIO。AIを用いて原稿・図の制作を補助し、掲載集計は同じデータから再生成して照合しています。医療従事者による監修を表示するものではありません。

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