医療営業データの実務

病床区分と病床数で、病院・有床診療所の営業先を分ける

厚生局の届出受理名簿には、施設ごとに「一般 60/療養 225」のような病床区分と床数の記載があります。規模で担当を分けたい、療養病床のある施設だけに絞りたい、といった営業の切り分けに使えるかを、名簿を実際に集計して確かめました。

執筆・運営:ROZANOVA STUDIO / 内容確認:2026年10月8日。自社サービスの紹介を含みます。集計を使う箇所のデータ更新日:2026-10-08。

名簿の病床数欄で分かること

病床数欄に書かれているのは、病床の区分(一般・療養・精神・結核など)と、区分ごとの床数です。診療科、病棟の機能(高度急性期・急性期・回復期・慢性期)、稼働率は書かれていません。

医科のうち、病床数欄の区分と床数をすべて読めた施設は12,668施設です。病床を持たない無床の診療所は空欄なので、医科の施設全体のうち欄に記載があるのは一部です。空欄を「データが欠けている」と読まないでください。

病床数の規模で分けると

医療法では、病床が19床以下なら診療所、20床以上なら病院です。この集計の「19床以下」は、ほぼ有床診療所にあたります。

病床数の規模別の施設数。数値と条件は直後の表・本文に記載。
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集計日:2026-10-08。医科のうち病床数欄に記載がある13,638施設から、区分と床数をすべて読めた12,668施設を集計。床数の無い断片がある970施設は除外。記載の区分ごとの床数を足した合計で分けています。

病床数(施設の合計)施設数
19床以下4,938
20〜99床2,775
100〜199床2,686
200〜399床1,603
400床以上666

200床以上の施設が多い地域

都道府県(上位5)施設数
東京都190
大阪府169
神奈川県137
福岡県136
北海道128

電子カルテや部門システムのように施設の規模で製品が分かれる商材では、この規模の区切りを担当の分け方や提案する製品の目安に使えます。ただし、ここでの区切りは集計のための区切りで、各メーカーの製品の対象規模とは一致しません。

病床区分の組合せで分けると

一般病床と療養病床をあわせ持つ施設(いわゆるケアミックス)、療養病床だけの施設、精神病床だけの施設では、入院している患者も、必要な機器や消耗品も異なります。

病床区分の組合せ別の施設数。数値と条件は直後の表・本文に記載。
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病床区分の組合せ施設数
一般のみ7,720
一般+療養2,038
療養のみ1,219
精神のみ1,045
上記以外の組合せ646

病床区分ごとの床数の合計

病床区分床数の合計
一般892,455
療養256,527
精神305,693
結核2,836
その他1,507

「一般(感染)」のような記載は一般に含めています。介護など上の4区分にあてはまらない記載がある施設、2区分以上でも一般+療養以外の組合せの施設は「上記以外の組合せ」にまとめています。

商材ごとの使い分けの例

  • 体圧分散マットレス・介護用ベッド・離床センサー:療養病床のある施設(療養のみ・一般+療養)から始める。「療養病棟入院基本料」の届出と組み合わせると、療養病棟として運用している施設に絞れます。
  • 電子カルテ・部門システム・ナースコール:規模の区切りで担当や提案する製品を分ける。19床以下は有床診療所向けの製品、200床以上は病院向けの製品、というように分けられます。
  • 精神科向けの機器・サービス:精神病床のみの施設を入口に、「精神病棟入院基本料」などの届出で確かめます。届出ごとの件数は届出の一覧で確認できます。

病棟の機能で絞りたいときは、病床数欄ではなく入院料の届出(「地域包括ケア病棟入院料」、「回復期リハビリテーション病棟入院料」など)を使います。届出を組み合わせる手順はAND・ORで施設基準を絞り込むにまとめています。

リストに使うときの手順

  1. 商材に合うのが「規模」か「病床区分」か「病棟の機能(入院料の届出)」かを決めます。
  2. 納品CSVの「病床数」列は名簿の記載をそのまま収録しています。Excelなどで区分と床数を列に分け、施設ごとに合計します(CSVを壊さず取り込む手順)。
  3. 数を読めない記載(区分だけで床数が無いなど)は、自動で振り分けずに確認欄を付けます。
  4. 規模の区切りと抽出条件を記録し、既存の顧客と照合してから候補リストにします(名寄せと既存顧客の除外)。

提案の前に別途確認すること

病床数欄は、名簿に記載された時点の値です。増床・減床・病床区分の変更がすぐ反映されるとは限りません。稼働している病床数、病棟の数、診療科、病床機能報告での機能区分、導入している機器やシステムの製品名は未収録です。

施設数に製品単価を掛けて市場規模と呼ばないでください。床数は施設の規模の目安であり、購入意向や予算を示すものではありません。

この抽出が合わない場面

病床機能(高度急性期・急性期・回復期・慢性期)ごとの病床数、診療科別の病院リスト、病床稼働率の高い順の並べ替えには使えません。患者向けの入院先の案内でもありません。病床を持たない診療所への営業では、地域別の母数から営業エリアを設計する方法が向いています。

出典・集計方法と次の確認

出典:厚生労働省 各地方厚生局『届出受理医療機関名簿』を当方が集計・加工。病床数欄の区分と床数を読み取り、施設ごとに合計しました。数を読めない記載がある施設は集計から除いています。

原本の版は局ごとに異なります。収録範囲と原本の対象時点、項目・欠損率をご確認ください。商材との適合や営業効果は未検証です。

制作:ROZANOVA STUDIO。AIを用いて原稿・図の制作を補助し、掲載集計は同じデータから再生成して照合しています。医療従事者による監修を表示するものではありません。

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